カナダ国外居住者が物件を売却した場合
カナダ国外居住者が売った場合、自宅/別荘/投資物件に関らず、譲渡益(キャピタルゲイン)があった場合には課税対象となりますし、譲渡損（キャピタルロス）があった場合もカナダ国税局(Canada Revenue Agency (CRA))に申告しなければなりません。
プロセス
- 売却代金の25％が、売り側弁護士のトラスト口座にて保管/凍結されます。つまり、売買決済時に買主は全額を支払いますが、売主には代金の75％しか支払われず、残り25％は納税処理が終了後に（ここから納税して、残った額を）支払われる事になります。
- 売り手側は物件売却に関する事務手続きを行います。これらは、実際の販売後10日以内に提出しなければならず、遅れた場合にはペナルティは1日当たり25ドルで最大2,500ドルです。
- カナダ国税局が売り手側の申請を受領し、コンプライアンス証明書Certificate of Complianceを発行する段階で売り手側の弁護士のもとで凍結されている売却代金の２５％（ステップ１）のうちの２５％をセキュリティーフィーとしてCRAに送金します。CRAがその代金を受領後、証明書が発行されます。
- 売却側がその証明書を受領した時点で、凍結されている金額からの残高（ステップ１－ステップ２）が売主側に渡されます。
- 翌年にタックスリターンにて申告をすることにより、払い過ぎた税の払い戻しを受けることができます。
様々な条件により、課税内容は異なりますので、専門家（移民専門の弁護士など）に相談することをお勧めします。こちらからも紹介することができますのでご気軽にご相談ください。
（例）カナダの不動産を40万ドルで売却し、元々15年前に75,000ドルを支払った場合
- 購入者は$ 100,000 [$ 400,000 x 25％]を控除します。通常、売り手の弁護士によって保留される。
- 売り手側は コンプライアンス証明書を得るための事務手続きを行う。
- CRAはセキュリティ・フィー（税金）として$ 81,250 [（$ 400,000 – $ 75,000）x 25％] と請求します。売り手の弁護士は、保留している10万ドルのうち81,250ドルをCRAに送金します。 CRAはその代金を受領後コンプライアンス証明書を発行します。
- コンプライアンス証明書の写しを受領した販売者の弁護士は、残っている残額18,750ドル（$ 100,000 – 81,250）を売却主に渡すことができます。
- 年の終わりに、非居住者の税申告を提出すると、実際の納税義務は約55,000ドルになります。非居住者は$ 26,250（$ 81,250 – 55,000）の払い戻しを受けます。